またマーラーの千人の交響曲
1979年のLiveとあるから小沢征爾は44才くらい。
パリのサン・ドニ大聖堂でのパリ管との演奏。
ボストンの音楽監督になって5年目、ヨーロッパでの活動も盛んだったころ。
さて、こんな分け方は良くないと思うけど、器楽的かオペラ的に分けると、小沢の8番はオペラ的。
彼には歌劇場での下積み経験はないけど、ドキュメンタリーなどを見ると、カラヤンにオペラの指揮の指導を受けたり、人による歌を音楽の基本に置いたり、オーケストラ指揮者とは簡単に言えない。ウィーンで音楽監督を務めたのも関係があるのかも。
なんとなくドイツ語はマスター出来たの? という印象のドイツ語力と拝見してますが、ともかくこの交響曲のゲーテの言葉による歌詞は、多分、相当綿密に研究したと思われる。
こんなに言葉をベースにした曲の進行を丹念に追いかけて曲を作り上げていく小沢の指揮に、追いかけるこちらは緊張しっぱなし。
録音は良くないけど、立派な演奏でした。